CDジャケットのデザインを外注すると1〜10万円。「そこまでの予算はないけど、ダサいジャケットは嫌だ」。その気持ち、よくわかります。
実は、テンプレートを活用すればデザイン未経験でもそれなりの仕上がりが狙えます。Illustrator、Canva、Photoshop――使えるツールに合わせて作り方を整理しました。入稿前に確認すべき5項目のチェックリストも載せているので、最後まで読んでからデータを作り始めてください。
CDジャケットのデータ仕様(サイズ/解像度/カラーモード)
デザインを始める前に、まずサイズを確認してください。ここを間違えると、完成間近で全部やり直しになります。
| パーツ | 仕上がりサイズ | 塗り足し込みサイズ | 備考 |
|---|---|---|---|
| フロントジャケット | 120.5 x 120.5mm | 126.5 x 126.5mm | ケース表面。一番目立つ面 |
| バックインレイ | 151 x 118mm | 157 x 124mm | 背幅6.5mmの折り返しを含む |
| 帯 | 280〜295 x 50〜65mm | ケースに合わせて調整 | 折り返し部分10〜15mm含む |
| 歌詞カード(4P) | 120.5 x 120.5mm(見開き241 x 120.5mm) | 247 x 126.5mm | ページ数に応じてサイズ変動 |
| 盤面 | 外径118mm / 内径24mm | 外径120mm / 内径22mm | 円形のデータ。中心合わせ必須 |
共通設定は以下の3つ。どのツールで作る場合も変わりません。
- 解像度: 350dpi(最低300dpi)
- カラーモード: CMYK(RGBのまま入稿すると色がくすむ)
- 塗り足し: 上下左右に各3mm
Illustratorで作る場合
印刷データ作成のスタンダードツールです。印刷会社が最も歓迎するのはIllustratorのデータ(.ai)。テンプレートを使えば、塗り足しやトンボの設定で迷うことはありません。
手順
- 印刷会社のサイトからテンプレート(.ai)をダウンロード
- テンプレートを開き、ガイドライン内にデザインを配置
- 写真やイラストは「埋め込み」にする(リンク切れ防止)
- テキストはすべてアウトライン化する
- カラーモードがCMYKになっているか確認
- .ai形式またはPDF/X-1aで保存して入稿
テンプレートの使い方
テンプレートには通常、以下のガイドラインが含まれています。
- 仕上がり線(トリムライン): 実際の断裁位置
- 塗り足し線: 仕上がり線の外側3mm。ここまで背景を伸ばす
- 安全マージン: 仕上がり線の内側3mm。文字やロゴはこの内側に収める
背景画像は塗り足し線までしっかり伸ばし、大事な文字やロゴは安全マージンの内側に配置する。これだけ守れば、断裁ズレで文字が切れる事故を防げます。
Canvaで作る場合
Illustratorを持っていない人にとって、Canvaは有力な選択肢です。ブラウザ上で操作でき、テンプレートやフリー素材も豊富。ただし印刷向けデータの出力にはいくつか制限があります。
手順
- 「デザインを作成」→「カスタムサイズ」で126.5 x 126.5mm(塗り足し込み)を指定
- テンプレートを選ぶか、白紙から自由にデザイン
- テキスト・画像を配置。仕上がり線の3mm内側に重要な要素を収める
- 「共有」→「ダウンロード」→ PDF(印刷)を選択
- Canva Proなら「トリムマークと塗り足し」にチェックを入れる
- 300dpi出力に非対応(有料版のみ)
- CMYKモード非対応(RGB出力のみ)
- トリムマーク・塗り足し設定は有料版のみ
Canvaで作ったデータでも印刷自体は可能です。ただし、RGBからCMYKへの変換で色味が変わる場合があります。特に蛍光色に近い鮮やかな色は、印刷物だとくすんで見えることがあるので注意してください。
Photoshopで作る場合
写真加工やイラストが中心のデザインなら、Photoshopで直接作るのも手です。ただしPhotoshopはラスタ(ビットマップ)データなので、Illustratorと比べるといくつか注意点があります。
手順
- 「新規ドキュメント」で126.5 x 126.5mm / 350dpi / CMYKカラーを設定
- ガイドを引いて仕上がり線(3mm内側)と安全マージン(さらに3mm内側)を明示
- デザインを作成。背景はカンバス端(塗り足し線)まで伸ばす
- 完成後、レイヤーを統合してPSD形式またはTIFF形式で保存
ラスタデータの注意点
- 拡大するとぼやける: 作成後にサイズを大きくすると画質が劣化する。最初から正しいサイズで始めること
- テキストがギザつく: フォントサイズが小さいとジャギー(ギザギザ)が目立つ。特にクレジット表記(6〜8pt程度)は要注意
- レイヤー統合を忘れない: 統合していないPSDを入稿すると、フォント環境の違いで表示が崩れる可能性がある
テキストが多いデザイン(歌詞カードなど)はPhotoshop単体よりも、Illustratorで文字を組んだ方がきれいに仕上がります。写真メインのフロントジャケットをPhotoshopで作り、テキスト中心のパーツはIllustratorで、という使い分けも現実的です。
入稿前のチェックリスト
データができた!と思っても、そのまま入稿するのは危険です。以下の5項目を確認してから送ってください。印刷会社側で不備が見つかると再入稿になり、納期がずれます。
| # | チェック項目 | 確認内容 | よくあるミス |
|---|---|---|---|
| 1 | サイズ・塗り足し | 仕上がりサイズ+上下左右3mmの塗り足しが確保されているか | 塗り足しなしで作ってしまう |
| 2 | 解像度 | 350dpi(最低300dpi)になっているか | 72dpi(Web用)のまま入稿 |
| 3 | カラーモード | CMYKになっているか(RGBだと色がくすむ) | Canva・Photoshop初期設定のRGBのまま |
| 4 | フォント | Illustratorの場合、すべてアウトライン化済みか | 一部のフォントだけアウトライン化し忘れ |
| 5 | 画像の埋め込み | リンク画像がすべて埋め込み済みか | リンクファイルを添付し忘れてX表示になる |
この5項目をクリアすれば、入稿後の差し戻しはほぼ起きません。不安な場合は、印刷会社のデータチェックサービスを利用するのが確実です。
まとめ — テンプレートを使えば初心者でも安心
CDジャケットを自分でデザインする際のポイントを振り返ります。
- フロントジャケットは120.5 x 120.5mm、塗り足し込みで126.5 x 126.5mm
- 解像度350dpi・カラーモードCMYK・塗り足し3mmが三大鉄則
- Illustratorが最も確実。テンプレートを使えばガイドライン付きで迷わない
- Canvaは手軽だが、印刷向け出力にはPro版が推奨
- Photoshopは写真メインのデザインに向く。テキスト中心ならIllustratorと併用を
- 入稿前は5項目チェックリストで確認してから送る
アイリィデザインでは、CDジャケット用のテンプレートをご用意しています。テンプレートの使い方がわからない場合や、作ったデータに不安がある場合も、データチェック付きで入稿を受け付けていますので気軽にご相談ください。
よくある質問(FAQ)
CDジャケットのフロントのサイズは?
Canvaで作ったデータは印刷に使える?
入稿形式はPDFとAIどちらがいい?
テンプレートはどこで手に入る?
CDジャケット印刷なら「アイリィデザイン」
テンプレートのご提供からデータチェック、印刷まで一貫対応。
「自分で作ったデータが不安」という方もお気軽にご相談ください。
お電話でのご相談: 052-684-5557(平日10:00-18:00)