印刷会社で15年以上働いていると...

印刷会社で15年以上働いていると、本当にいろんなお問い合わせをいただきます。中でも多いのが「紙ジャケットとCDジャケットって何が違うの?」という質問。正直なところ、この2つの違いを明確に説明できる人は少ないんじゃないかと思います。

ぶっちゃけ、私も入社したての頃は「紙ジャケ?あのレコードみたいなやつ?」くらいの認識でした。でも実際に何百件もの紙ジャケット印刷を手がけてきて、今では「このバンドさんには絶対紙ジャケがいい」とか「この用途ならプラケースの方が...」なんて、お客様の状況に合わせたアドバイスができるようになりました。

この記事では、そんな私の経験をもとに、紙ジャケットとCDジャケット(プラケース)の違いを本音でお伝えします。メリットだけじゃなくて、実際にあったトラブル事例や「これ、先に知っておきたかった...」という失敗談もシェアしますね。

紙ジャケット印刷をお考えなら

アイリィデザインでは、紙ジャケット印刷を100枚8,500円から承っています。「どんな紙がいいかわからない」「デザインから相談したい」という方も、お気軽にご連絡ください。

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そもそも紙ジャケットって何?

紙ジャケット(紙ジャケ)とは、その名の通り紙でできたCDのパッケージです。「え、それだけ?」と思われるかもしれませんが、これがなかなか奥が深いんです。

もともとはレコードのLPジャケットをCDサイズに縮小したものが起源で、1990年代後半から「紙ジャケ復刻盤」として音楽ファンの間で人気を集めました。あのレトロな雰囲気、手に取った時の温かみ、レコードを彷彿とさせる佇まい...。デジタル全盛の今だからこそ、逆にその価値が見直されているんですね。

最近では、インディーズバンドや同人CDの制作でも紙ジャケットを選ぶ方が増えています。ライブ会場で手売りする時に軽くて持ち運びやすいというのも大きな理由ですが、それ以上に「自分たちの音楽の世界観を、パッケージでも表現したい」という想いがあるんだと思います。

現場で感じること

紙ジャケを選ぶアーティストさんって、本当にこだわりが強い方が多いです。「この紙の質感がいい」「マット加工にしたい」「背表紙にもデザイン入れたい」など、細部まで考えていらっしゃる。そういうこだわりに応えられるのが、私たちの仕事の醍醐味でもあります。

紙ジャケットとプラケース、何がどう違う?

さて、ここからが本題。紙ジャケットとCDジャケット(プラケース/ジュエルケース)の違いを見ていきましょう。表にまとめましたが、数字だけじゃ伝わらない部分も多いので、一つずつ解説しますね。

比較項目 紙ジャケット プラケース(CDジャケット)
素材 紙(コート紙、マット紙など) プラスチック(ポリスチレン)
重量 約20〜30g 約50〜70g
厚み 約5mm 約10mm
雰囲気 レトロ、アナログ、温かみ クリア、スタンダード
耐久性 角が折れやすい 割れることがある
環境面 リサイクルしやすい プラごみになる

重量が約半分というのは、想像以上に大きな差です。例えば500枚のCDを車で運ぶ場合、プラケースなら35kg近くになりますが、紙ジャケなら15kg程度。ライブツアーで全国を回るバンドさんにとって、この差は本当に大きいんです。

また、送料も変わってきます。メール便で送れるかどうかのギリギリのラインで、紙ジャケなら2枚まとめてOKだけどプラケースは1枚が限界...なんてこともあります。通販でCDを売る場合、送料の差が積み重なるとバカにならない金額になりますよね。

紙ジャケットのメリット(本音で語ります)

紙ジャケのメリットはいろいろありますが、正直なところ「何を重視するか」で評価が分かれます。私が現場で感じている、本当のメリットをお伝えしますね。

1. 世界観を表現できる

これが一番大きいと思います。紙ジャケは、プラケースでは出せない独特の雰囲気があるんです。手に取った時の質感、紙ならではの温かみ、レコードを彷彿とさせるノスタルジー感...。特にアコースティック系やフォーク、ジャズなどのアーティストさんには、紙ジャケの方が音楽の世界観に合っていることが多いです。

あるジャズミュージシャンのお客様が言っていたのが印象的でした。「プラケースだと、なんかCDラックに並んでる一枚って感じ。でも紙ジャケだと、一つの作品として手元に置いておきたくなる」と。この感覚、わかる気がしませんか?

2. 軽くて持ち運びやすい

先ほども触れましたが、これは実用面で本当に大きなメリット。ライブ会場での物販、イベント出展、コミケでの頒布...。重たい荷物を運ぶ大変さを知っている人ほど、紙ジャケの軽さをありがたく感じるはずです。

3. デザインの自由度が高い

2つ折り、3つ折り、見開き、変形...紙ジャケは形状の自由度が高いです。さらに、箔押し、エンボス、UV加工など特殊加工との相性も抜群。プラケースだと「インレイを入れ替えるだけ」ですが、紙ジャケなら「パッケージ全体でデザインできる」んです。

4. 環境に優しい(これ、最近よく聞きます)

SDGsの流れもあって、「できればプラスチックは避けたい」というお客様が増えています。紙ジャケなら古紙回収でリサイクルできますし、FSC認証紙を使えばさらに環境配慮をアピールできます。特に企業のノベルティCDなどでは、この点を重視される傾向があります。

紙ジャケットのデメリット(隠さずお伝えします)

メリットばかり並べても参考にならないので、デメリットも正直にお伝えします。実際にあったトラブル事例も交えて。

1. 角が折れやすい、つぶれやすい

これは一番多いクレーム...というか、お客様からの相談です。紙ジャケは構造上、どうしても角がつぶれやすいんです。特にカバンに入れて持ち歩いたり、郵送で送ったりすると、角にダメージが入りやすい。

実際にあったトラブル

あるお客様が、イベントで販売するために500枚の紙ジャケCDをダンボールに詰めて宅配便で送りました。でも梱包が甘かったため、届いた時には上の方の100枚近くが角つぶれ状態に...。泣きながら連絡をいただいたことがあります。緩衝材を入れる、箱を隙間なく詰める、「取扱注意」シールを貼るなど、発送時の配慮は本当に大切です。

2. 湿気に弱い

紙なので当然ですが、湿気には弱いです。梅雨時期に倉庫で保管していたら、全部波打ってしまった...なんて事例もあります。PP加工(ラミネート加工)をすればある程度防げますが、完全ではありません。保管場所の環境には気をつけてください。

3. CDが取り出しにくい場合がある

スリーブタイプの紙ジャケは、CDの出し入れがスムーズでないことがあります。特に新品状態だときつかったり、逆に使っているうちに緩くなったり。頻繁にCDを聴く人にとっては、ちょっとしたストレスになるかもしれません。

4. 店頭販売には向かないケースも

CDショップの棚を思い浮かべてください。プラケースは自立するので棚に並べやすいですが、紙ジャケは薄くてペラッとしているので、立てて並べにくいんです。専用の什器がないと、棚で埋もれてしまうことも。メジャーレーベルの流通に乗せる場合は、この点も考慮が必要です。

紙ジャケットのサイズと仕様について

ここからは少し実務的な話。紙ジャケットを作る時に必要なサイズの情報をお伝えします。

2つ折り紙ジャケット(基本形)

125mm × 125mm

展開時: 250mm × 125mm / 塗り足し込み: 256mm × 131mm

一番スタンダードな2つ折りタイプは、仕上がりが125mm角の正方形です。CDのサイズ(直径120mm)より少し大きめで、CDを入れた時にちょうどいい余白ができるようになっています。

デザインを作る時は、塗り足し(各辺3mm)を含めた256mm×131mmでデータを作成してください。これを忘れると、断裁時に白いフチが出てしまう「白フチ事故」が起きます。(これも本当によくあるトラブルなんです...)

紙ジャケットの種類 仕上がりサイズ 用途・特徴
2つ折り 125mm × 125mm 最も一般的。コスパ重視ならこれ
見開き(4P) 125mm × 250mm(開いた状態) 歌詞カードや写真を入れたい方に
3つ折り(6P) 125mm × 375mm(開いた状態) 特別版、限定盤向け

紙の厚さについて(ここ、超重要です)

紙ジャケで失敗しやすいポイントの一つが、紙の厚さ選びです。薄すぎるとCDの重みで破れたり、すぐにヨレヨレになったりします。

私がおすすめするのは、コート紙220kg以上。最低でも180kgは欲しいところです。「紙代を節約したいから」と135kgを選んだお客様が、後から「やっぱり厚くしておけばよかった...」と後悔されることがあります。ここはケチらない方がいいです、本当に。

紙ジャケット印刷の費用目安

気になる費用について。正直、印刷会社によってかなり幅がありますが、一般的な相場感をお伝えします。

紙ジャケット印刷の価格帯(2つ折り、4色両面印刷の場合)

100枚 8,500円〜15,000円程度
300枚 12,000円〜20,000円程度
500枚 15,000円〜25,000円程度
1,000枚 20,000円〜35,000円程度

ただし、これはあくまで紙ジャケット(外装)のみの価格。CD盤面印刷やCDプレス(複製)は別料金です。「完パケ」と呼ばれる、CDプレス+盤面印刷+紙ジャケがセットになったパッケージで頼む方が、トータルでは安くなることが多いです。

また、PP加工(表面をツルツルにするラミネート加工)や箔押しなどを追加すると、その分費用がプラスになります。予算と仕上がりのバランスを考えて決めてくださいね。

アイリィデザインの紙ジャケット

当店では紙ジャケット印刷を100枚8,500円からご提供しています。紙の種類選びからデザインのアドバイスまで、経験豊富なスタッフがサポートします。「こんなの作りたいんだけど...」というざっくりした相談でも大歓迎です。

お客様からよくいただく質問

最後に、実際にお客様からよくいただく質問にお答えします。

「紙ジャケとプラケース、どっちがいいですか?」

一概には言えないのですが...ライブ会場での手売りがメインならダントツで紙ジャケ。軽いし、独自の雰囲気も出せます。一方、CDショップでの流通がメインなら、棚に並べやすいプラケースの方が扱いやすいです。あとは「どんな印象を持ってもらいたいか」ですね。レトロ感・温かみを出したいなら紙ジャケ、クリアでスタンダードな印象ならプラケースがおすすめです。

「紙ジャケの最小ロットは何枚から?」

当店では100枚から承っています。「まずは少部数で試してみたい」という方も安心してご注文ください。ちなみに、部数が増えるほど1枚あたりの単価は下がります。迷ったら、500枚か1,000枚がコスパ的にはおすすめです。

「納期はどれくらいかかりますか?」

データ入稿後、通常5〜7営業日で発送します。「ライブに間に合わせたい!」という急ぎのご依頼も、できる限り対応しますのでご相談ください。(ただし、特急料金がかかる場合があります)

「デザインは自分で作らないとダメですか?」

いいえ、当店ではデザイン制作も承っています。「イメージはあるけどデータが作れない」「デザインから丸投げしたい」という方も、お気軽にご相談ください。アーティストさんの世界観をヒアリングしながら、一緒に作り上げていきます。

「紙ジャケとCD盤面印刷をセットで頼めますか?」

はい、完パケセットとして承っています。CDプレス(複製)+盤面印刷+紙ジャケットをまとめてご注文いただくと、別々に頼むよりお得です。また、バラバラに発注する手間も省けますし、納品も一度で済むのでラクですよ。

まとめ:紙ジャケは「作品」を届けるパッケージ

長くなりましたが、最後にまとめます。

紙ジャケットとCDジャケット(プラケース)、どちらが優れているということはありません。大切なのは、あなたの音楽をどう届けたいか受け取った人にどんな体験をしてほしいかを考えること。

プラケースは「CDという商品」を届けるパッケージ。紙ジャケは「音楽という作品」を届けるパッケージ。私はそんな風に感じています。

もし紙ジャケに興味を持っていただけたなら、ぜひ一度ご相談ください。「こんなの作りたい」「予算内でできる?」「どの紙がいい?」...どんな質問でも、15年以上の経験をもとにお答えします。

この記事のポイント

紙ジャケットは、紙製のCDパッケージ。レトロな雰囲気と軽さが特徴で、インディーズバンドや同人CDに人気。

プラケースとの違いは、素材(紙vsプラ)、重量(約半分)、厚み(約半分)、雰囲気(レトロvsクリア)。

メリットは、世界観の表現、軽量で持ち運びやすい、デザインの自由度、環境への配慮。

デメリットは、角が折れやすい、湿気に弱い、CDが取り出しにくい場合がある。

費用は、100枚8,500円程度から。紙の種類や加工で変動。

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