CDプレス業者は大きく3タイプに分かれる
いきなり料金表の比較から始めると迷子になります。まずは業者のタイプを把握しておくのが近道です。大きく3つに整理できます。
| タイプ | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| プレス専業型 | 自社工場を持ち、プレスは得意。印刷は外注、デザインはほぼ対応しない | 入稿データが完成していて、大量ロット(1,000セット〜)を安く刷りたい |
| 印刷通販併設型 | 印刷通販の延長としてCD完パケを提供。デザインや入稿サポートが厚い | データ作成に自信がない/小ロット(100〜300)/デザインも頼みたい |
| フルサービス制作型 | マスタリング・デザイン・プレスまで一式。価格は高めだが丸投げOK | 本格的な流通盤リリース、レーベル運営、予算に余裕がある |
同人音楽・インディーズでよく使われるのは「印刷通販併設型」です。100セットから受けてくれて、データの作り方もサポートしてくれる。価格はプレス専業型ほどは落ちませんが、代わりに「完成するまで面倒を見てくれる」安心感があります。
比較すべき5つのポイント
1 最小ロットと料金カーブ
ほとんどの業者は100セットから受けますが、「100セットの料金が跳ね上がっていないか」が大事です。業者によっては500セットが実質的な下限で、100セットだと単価が1.5〜2倍になることがあります。自分が作る予定の数量で実際に見積もりを取って比較してください。価格表の最下段だけ見ると錯覚します。
2 納期と融通
国内プレスは14〜21営業日、国外プレスは24〜30営業日が目安。M3や特定イベントの頒布に間に合わせたい場合、「最短」だけでなく「遅延時の対応」も確認してください。国外プレスは船便トラブルで数日ズレることがあります。M3まで1カ月切っているなら国内プレス一択です。
3 デザイン対応の有無と価格
ここが業者の個性が強く出ます。データ入稿前提の業者は、ジャケットデザインを自分で用意する必要があります。対してアイリィデザインのような印刷通販併設型は、ベーシック5,000円/おまかせ13,000円で制作を丸ごと引き受けます。デザイン料が無料または低価格の業者は、「データがないけどCDは作りたい」初めてのリリースにそのままハマります。
4 盤面印刷の方式
CDの盤面印刷にはシルク印刷とオフセット印刷があります。シルク印刷(特色2色)が標準の業者が多く、料金を抑えたいならこれで十分。写真やグラデーションを盤面に入れたい場合はオフセットフルカラーを指定する必要があり、数千〜1万円ほど上乗せになります。「盤面でどこまで表現したいか」を最初に決めておくと、後から料金が跳ねません。
5 サポートの言語と反応速度
地味ですが効きます。海外業者(台湾・韓国経由)だとメールの返信が遅かったり、修正依頼の意図が伝わらなかったりします。初めてのリリースで音源データやジャケットの仕様に不安がある場合は、日本語で即日返信してくれる国内業者が安心です。M3直前に「入稿データがエラーで戻ってきた」みたいな事態のリスクを最小化できます。
同人・インディーズでやりがちな失敗3つ
「いくらになるか見てから数量を決めたい」と言いたくなる気持ちはわかります。でも業者側からすると、数量が決まらないと単価も工程も組めません。「100セットで仮見積もり→実数が決まったら再見積もり」のほうがスムーズに進みます。
CD-DAのWAV(16bit/44.1kHz)で入稿するのが基本。48kHzの動画向けデータや、MP3で送ると「プレスできない」と戻ってきます。DAWの書き出し設定を事前にチェックしておいてください。
「M3まで3週間あるから国内14営業日でいける」と思っていても、入稿データの差し戻し・デザインの修正が1〜2回発生すると、実質10営業日しか残らない、ということが普通に起きます。イベントまで1.5倍の余裕を持ってスケジュールを組むのが安全です。
アイリィデザインを選ぶメリット
自社の宣伝を含むので割り引いて読んでほしいのですが、アイリィデザインのCDプレス完パケが向いているのは次のケースです。
- 100〜300セットの小ロットで、国外プレスを使ってコストを抑えたい
- データ作成に自信がなく、ジャケット・盤面のデザインを丸投げしたい
- 日本語で相談しながら進めたい(入稿方法・音源規格・納期調整)
- 同人音楽・M3頒布・1stアルバムリリースなど、初めてのCD制作
逆に、1,000セット以上の大量ロットで、データも完成済みで、1円でも安くしたいという場合は、プレス専業型の業者のほうがマッチします。自社の強みと弱みは正直に書くべきなので。
まとめ
- CDプレス業者は「プレス専業型 / 印刷通販併設型 / フルサービス制作型」の3タイプ
- 比較すべきは「最小ロットの単価・納期融通・デザイン対応・盤面方式・サポート言語」
- 同人・インディーズの小ロットは「印刷通販併設型」がマッチしやすい
- イベント頒布は1.5倍のスケジュール余裕を持つ