Illustratorで画像を埋め込む方法|リンク切れを防ぐ入稿データの作り方
更新日: 2026年2月7日 / カテゴリ: テクニカルガイド
印刷会社に入稿したら「画像がリンク切れです」「画像が表示されません」と連絡が来た経験はありませんか?
この記事では、印刷会社スタッフがIllustrator(イラレ)で画像を埋め込む方法を3つのパターンで図解します。入稿前の必須チェック項目として、ぜひマスターしてください。
この記事の目次
1. 画像の「埋め込み」と「リンク」の違い
Illustratorで画像を配置する方法には、「リンク配置」と「埋め込み配置」の2種類があります。まずはこの違いを理解しましょう。
リンク配置
外部ファイルを
参照している状態
画像上にバツ印が表示
| 比較項目 | リンク配置 | 埋め込み配置 |
|---|---|---|
| 画像データの場所 | 外部ファイル(別ファイル) | AIファイルの内部 |
| AIファイルのサイズ | 軽い | 重くなる |
| 元画像を移動・削除 | リンク切れ発生 | 影響なし |
| 印刷入稿 | トラブルの原因に | 推奨 |
| 他のPCで開く | 画像が表示されない | 正常に表示 |
| 作業中の編集 | 元画像を直接編集可 | 解除してから編集 |
- 制作中:リンク配置で作業(ファイルが軽く快適に作業できる)
- 入稿前:すべての画像を埋め込む(リンク切れトラブル防止)
2. 埋め込みが必要な理由(印刷入稿時)
なぜ印刷入稿時には画像の埋め込みが必要なのでしょうか?理由は明確です。
あなたのパソコンにある画像ファイルを「参照」しているだけなので、印刷会社のパソコンにはその画像ファイルが存在しません。
結果として、画像が表示されず正しく印刷できない「リンク切れ」が発生します。
リンク切れが起きるとどうなる?
- 印刷会社から「画像がありません」と連絡が来る
- データの再入稿が必要になり、納期が遅れる
- 最悪の場合、画像なしで印刷されてしまうことも
画像データがAIファイル内に含まれるため、AIファイル単体で完結します。どのパソコンで開いても正しく表示・印刷できます。
3. Illustratorで画像を埋め込む3つの方法
Illustratorで画像を埋め込む方法は3つあります。状況に応じて使い分けましょう。
1 ファイル配置時に埋め込む方法
最初から埋め込みで配置する方法です。新規で画像を配置する場合に便利です。
「ファイル」→「配置」を選択
メニューバーから配置ダイアログを開きます。
ショートカット:Ctrl/Cmd + Shift + P
「リンク」のチェックを外す
配置ダイアログで画像を選択したら、左下にある「リンク」チェックボックスを外します。
「配置」をクリック
「配置」ボタンをクリックすると、画像が埋め込み状態で配置されます。画像上にバツ印は表示されません。
2 配置後に埋め込む方法(コントロールパネル)
すでにリンク配置されている画像を、後から埋め込みに変更する方法です。1つずつ埋め込む場合に便利です。
リンク画像を選択
選択ツール(V)で、埋め込みたい画像をクリックして選択します。
リンク配置されている画像は、画像上にバツ印が表示されています。これが埋め込みが必要なサインです。
コントロールパネルの「埋め込み」をクリック
画像を選択すると、画面上部のコントロールパネルに「埋め込み」ボタンが表示されます。これをクリックします。
※コントロールパネルが表示されていない場合は、メニュー「ウィンドウ」→「コントロール」で表示できます。
埋め込み完了を確認
画像上のバツ印が消えれば埋め込み完了です。これでこの画像はAIファイル内に含まれています。
3 一括で埋め込む方法(リンクパネル)
複数の画像をまとめて埋め込む方法です。入稿前に全画像を一気に埋め込みたい場合に最適です。
リンクパネルを開く
メニューバーからリンクパネルを表示します。
すべてのリンク画像を選択
リンクパネル内で、埋め込みたい画像をすべて選択します。
- Ctrl/Cmd + クリック:個別に複数選択
- Shift + クリック:範囲選択
- Ctrl/Cmd + A:パネル内すべて選択
「画像を埋め込み」を実行
リンクパネル右上のメニューアイコン(三本線)をクリックし、「画像を埋め込み」を選択します。
一括埋め込み完了
選択したすべての画像が埋め込まれます。リンクパネルのアイコンが変わったことを確認してください。
入稿前は方法3の一括埋め込みがおすすめです。リンクパネルで全選択して一気に埋め込めば、埋め込み忘れを防げます。
4. 埋め込み確認方法(リンクパネル)
入稿前に、すべての画像が正しく埋め込まれているか確認しましょう。リンクパネルで確認できます。
リンクパネルでの確認方法
リンクパネルを開くと、配置されている画像の一覧が表示されます。アイコンで状態を確認できます。
| アイコン | 状態 | 入稿時 |
|---|---|---|
| リンク画像(外部ファイルを参照) | 埋め込みが必要 | |
| 埋め込み画像 | OK | |
| リンク切れ(ファイルが見つからない) | 要修正 | |
| 変更あり(元ファイルが更新された) | 更新または埋め込み |
- リンクパネルに何も表示されていない場合 → すべて埋め込み済み、または画像を使用していない状態
- すべての画像に四角いアイコンが表示されていれば → 埋め込み完了
アートボード上での確認
アートボード上でも簡単に確認できます。
- リンク画像:画像上にバツ印(×)が表示される
- 埋め込み画像:バツ印なし
5. 埋め込み時の注意点(ファイルサイズ、解像度)
注意点1:ファイルサイズが大きくなる
画像を埋め込むと、その画像データ分だけAIファイルのサイズが大きくなります。
- 事前に画像を適切な解像度にリサイズ(印刷用は350dpi程度)
- 必要以上に大きな画像は縮小してから配置
- 入稿時はZIP圧縮して送信
注意点2:解像度は350dpi程度を推奨
印刷用の画像は350dpi程度の解像度が推奨されます。これより低いと印刷結果が粗くなります。
| 用途 | 推奨解像度 |
|---|---|
| 商業印刷(チラシ、パンフレット等) | 350dpi |
| 大判印刷(ポスター等) | 150〜200dpi |
| Web用(参考) | 72dpi |
Webサイトからダウンロードした画像は通常72dpiのため、印刷すると粗くなります。印刷用には高解像度の元データを使用してください。
注意点3:カラーモードはCMYK
印刷用の画像はCMYKモードが推奨されます。RGB画像を埋め込むと、印刷時に色が変わることがあります。
Photoshopで画像を開き、「イメージ」→「モード」→「CMYKカラー」で変換できます。
6. よくあるトラブルと解決法
トラブル1:リンク切れエラーが出る
解決策:
- リンクパネルでエラーの画像を選択
- パネルメニューから「リンクを再設定」を選択
- 元の画像ファイルを指定して再リンク
- その後、埋め込みを実行
トラブル2:印刷結果が粗い・ぼやける
解決策:印刷用は350dpi以上の画像を使用。配置後に拡大すると解像度が下がるため、原寸〜縮小で使用してください。
トラブル3:色が変わって印刷される
解決策:事前にPhotoshopでCMYKモードに変換してから配置・埋め込み。特に鮮やかな青や緑はRGB→CMYK変換で色が変わりやすいです。
トラブル4:ファイルが重すぎてアップロードできない
解決策:
- 不要に大きな画像はリサイズしてから配置
- ZIP圧縮してアップロード
- 分割入稿が可能か印刷会社に相談
7. アイリィデザインでの入稿について
アイリィデザインでは、お客様に安心してご入稿いただけるよう、入稿データのチェックを無料で行っています。
- 画像の埋め込み忘れチェック
- フォントのアウトライン化チェック
- 塗り足しの確認
- 解像度・カラーモードの確認
入稿データの推奨形式
- Illustrator(.ai):画像は埋め込み、フォントはアウトライン化
- PDF(.pdf):印刷用PDF/X-1a または PDF/X-4 推奨
- Photoshop(.psd):レイヤー統合、CMYKモード
よくある質問(FAQ)
まとめ:入稿前チェックリスト
- リンクパネルを開いてすべての画像の状態を確認
- リンク画像(バツ印)があれば「画像を埋め込み」を実行
- 複数画像は一括選択して埋め込みが便利
- 埋め込み後、パネルに四角いアイコンが表示されればOK
- 画像は350dpi以上・CMYKモードを推奨
- フォントはアウトライン化も忘れずに