色校正とは?本刷りとの違い・必要性・費用を徹底解説
更新日: 2026年2月4日 / カテゴリ: 印刷の基礎知識
印刷会社で15年以上働いていると、「色校正って本当に必要なの?」という質問をよくいただきます。
正直なところ、必要なケースとそうでないケースがあるんです。今回は、色校正について現場目線でお話しします。
そもそも色校正って何?
ぶっちゃけ、色校正というのは「本番印刷の前に色を確認するための試し刷り」のことです。
なぜこんな工程があるかというと、パソコンの画面で見る色と実際に印刷した色って、けっこう違うんですよね。画面はRGBという光の三原色で表現していて、印刷はCMYKというインクの四色で表現しています。この違いがあるから、「思ってた色と違う!」というトラブルが起きやすいんです。
以前、お客様から「鮮やかなオレンジ色で」とご依頼をいただいたことがあります。画面上では確かにきれいなオレンジだったのですが、いざ印刷してみると、なんだかくすんだ柿色に...。結局、1万部を刷り直すことになってしまいました。色校正をしていれば防げたケースです。
色校正で何をチェックするの?
主に見るポイントは4つあります。まず色味。イメージ通りの色になっているかどうか。次に濃度やコントラストで、明るい部分と暗い部分のバランスが適切かを見ます。それから文字やレイアウトの確認。意外と誤字脱字が見つかったりするんですよね。最後に画像の品質。解像度が足りなくてぼやけていないかをチェックします。
色校正の種類と使い分け
色校正には大きく分けて3種類あります。それぞれ精度とコストが違うので、用途に合わせて選ぶのがポイントです。
1. PDFプルーフ(画面校正)
これは印刷データをPDFにして画面で確認する方法です。実際に紙に刷るわけではないので、正直なところ色味はあくまで「参考程度」。でも、文字の間違いやレイアウトのズレを見つけるには十分使えます。費用も無料〜3,000円程度と安いので、まずはここからスタートするお客様が多いですね。
2. 簡易校正(デジタルプルーフ)
専用のインクジェットプリンターで出力する方法です。本刷りの印刷機とは違う機械を使いますが、色味はかなり近づけられます。費用は5,000円〜15,000円くらい。「そこまで厳密じゃなくていいけど、一応紙で見ておきたい」という方にはちょうどいい選択肢です。
3. 本機校正(プレス校正)
これが一番精度の高い方法。本番と同じ印刷機、同じ用紙で試し刷りをします。当然ながら本刷りとほぼ同じ仕上がりが確認できます。ただ、費用は20,000円〜50,000円以上かかりますし、納期も3〜7日は見ておく必要があります。商品パッケージなど、絶対に色を外せない印刷物向けですね。
ざっくり比較するとこんな感じ
| 種類 | 精度 | 費用の目安 | かかる日数 |
|---|---|---|---|
| PDFプルーフ | 低め | 無料〜3,000円 | 即日〜1日 |
| 簡易校正 | 中くらい | 5,000〜15,000円 | 1〜3日 |
| 本機校正 | かなり高い | 20,000〜50,000円 | 3〜7日 |
気になる費用のこと
色校正の費用はサイズによっても変わってきます。参考までに、だいたいの相場をお伝えしますね。
| サイズ | 簡易校正 | 本機校正 |
|---|---|---|
| A4・B5 | 5,000〜8,000円 | 20,000〜30,000円 |
| A3・B4 | 8,000〜12,000円 | 30,000〜40,000円 |
| A2・B3以上 | 12,000〜20,000円 | 40,000〜60,000円 |
ひとつ注意していただきたいのが、修正後の再校正です。「ここの色をもう少し濃くして」といった修正をして再度校正を取ると、初回の半額〜同額程度の費用がかかります。また、特殊な用紙を使う場合や、急ぎの対応では追加料金が発生することもあります。
色校正が必要な人、不要な人
こんな方には色校正をおすすめしています
商品パッケージを作る方は、ぜひ色校正を取ってください。ブランドカラーがちょっとでもズレると、商品のイメージが変わってしまいます。写真集やアートブックも同様です。写真の色が命ですから、妥協はできません。
それから大量印刷のとき。1万部、2万部と刷るなら、失敗したときの損害が大きいです。最初に数万円かけて校正を取っておく価値は十分あります。
省略しても大丈夫なケース
一方で、チラシやフライヤーのような一般的な印刷物なら、正直なところ色校正なしで進めるお客様も多いです。コストを優先したい場合や、そもそも「だいたいこんな感じでOK」という印刷物なら、省略しても問題ありません。
過去に同じデザインで印刷したことがあって、その仕上がりで満足しているなら、改めて校正を取る必要はないですよね。
迷ったら「簡易校正」を1回だけ取るのがバランスいいと思います。本機校正ほどお金はかからないけど、紙で見られるので安心感があります。
実際の流れはこんな感じ
色校正を依頼する場合の流れを、ざっくりお伝えしますね。
まず印刷データを入稿していただきます。その際に「簡易校正をお願いします」と伝えてもらえればOKです。うちで校正を出力したら、お客様に送付(または来社で確認)していただきます。
確認後、問題なければ「校了」としてそのまま本刷りへ。修正があれば、修正後に再校正を取ることもできます。何度も修正を繰り返すと時間もお金もかかるので、できれば1〜2回で決めたいところですね。
お客様からよくいただく質問
この記事のまとめ
色校正は本刷り前に色を確認するための試し刷りです。種類は「PDFプルーフ」「簡易校正」「本機校正」の3つがあって、精度が高くなるほど費用と時間がかかります。商品パッケージや写真集など色にシビアな印刷物では必須といえますが、チラシや名刺なら省略しても問題ありません。迷ったら、まずは簡易校正から試してみるのがおすすめです。