トンボと塗り足しとは?印刷データの基本を図解で解説
更新日: 2026年2月4日 / カテゴリ: 入稿ガイド・データ作成
印刷入稿で「トンボ」「塗り足し」という言葉を聞いたことはありませんか?
この記事では、印刷データ作成の基本であるトンボと塗り足しの意味・作り方を図解で分かりやすく解説します。
この記事の目次
トンボ(トリムマーク)とは?
トンボとは、印刷物の仕上がり位置を示す目印のことです。印刷後に紙を裁断(断裁)する際の基準線として使用されます。
トンボは「トリムマーク」「レジストレーションマーク」とも呼ばれます。形が昆虫のトンボに似ていることから「トンボ」と呼ばれています。
トンボの種類
- コーナートンボ(角トンボ):四隅に配置される L字型のマーク。仕上がり線と塗り足しの境界を示す
- センタートンボ(十字トンボ):上下左右の中央に配置される十字型のマーク。位置合わせや折り位置の基準に使用
塗り足し(裁ち落とし)とは?
塗り足しとは、仕上がり線の外側に設ける余白領域のことです。印刷後の断裁時にわずかなズレが生じても、白い余白が出ないようにするために必要です。
印刷データの構造
ここに配置
- 塗り足しは通常3mm(上下左右各3mm)
- 背景色や写真は塗り足し部分まで伸ばす
- 文字や重要な要素は仕上がり線より3mm以上内側に配置
なぜ塗り足しが必要なのか?
印刷物は大きな用紙に複数面付けして印刷した後、断裁機で仕上がりサイズにカットします。この断裁時にわずかなズレ(0.5mm〜1mm程度)が発生することがあります。
塗り足しなし
断裁がズレると端に白い線(白フチ)が出てしまう
塗り足しあり
断裁がズレても白フチが出ない仕上がりに
特に以下のデザインでは、塗り足しがないと問題が起きやすいです。
- 背景色がベタ塗りのデザイン
- 写真が端まであるデザイン
- フチなし印刷をしたい場合
主要サイズの塗り足し込み寸法
各サイズの仕上がり寸法と、塗り足し3mmを含めたデータサイズをまとめました。
| サイズ名 | 仕上がりサイズ | 塗り足し込みサイズ |
|---|---|---|
| A4 | 210 × 297 mm | 216 × 303 mm |
| A5 | 148 × 210 mm | 154 × 216 mm |
| A6 | 105 × 148 mm | 111 × 154 mm |
| B5 | 182 × 257 mm | 188 × 263 mm |
| B6 | 128 × 182 mm | 134 × 188 mm |
| はがき | 100 × 148 mm | 106 × 154 mm |
| 名刺 | 91 × 55 mm | 97 × 61 mm |
塗り足し込みサイズ = 仕上がりサイズ + 6mm(左右3mm + 上下3mm)
Illustratorでのトンボの作り方
Illustratorでトンボ(トリムマーク)を作成する方法を解説します。
方法1:トリムマークを作成(推奨)
仕上がりサイズの長方形を作成
長方形ツールで、仕上がりサイズ(例:A4なら210×297mm)の長方形を作成します。
長方形を選択
作成した長方形を選択ツール(V)で選択します。
トリムマークを作成
これでトンボが自動的に作成されます。
方法2:新規ドキュメントで裁ち落としを設定
新規ドキュメント作成
裁ち落としを設定
「詳細設定を表示」をクリックし、「裁ち落とし」を天地左右すべて3mmに設定します。
PDF書き出し時に「トンボと裁ち落とし」設定で「トリムマーク」にチェックを入れると、トンボ付きのPDFが作成できます。
Photoshopでの塗り足しの作り方
Photoshopでは「トンボ」機能がないため、塗り足しを含めたサイズでカンバスを作成します。
塗り足し込みサイズで新規作成
例:A4の場合
仕上がり:210×297mm
カンバスサイズ:216×303mm(+6mm)
ガイドで仕上がり線を作成
上下左右から3mmの位置にガイドを引いて、仕上がり線を示します。
デザインを作成
背景色や写真はカンバスの端(塗り足し領域)まで伸ばします。
文字や重要な要素はガイドより3mm以上内側に配置します。
Photoshopで作成したデータは、塗り足し込みのサイズで保存し、入稿時に「塗り足し3mm含む」と明記しておくと安心です。
入稿時の注意点
注意点1:文字は仕上がり線より3mm以上内側に
文字やロゴ、重要な要素は仕上がり線より3mm以上内側に配置してください。ギリギリに配置すると、断裁時に切れてしまう可能性があります。
注意点2:背景は塗り足しまで伸ばす
背景色・背景写真は必ず塗り足し部分まで伸ばしてください。仕上がり線で止めると、白フチが出る原因になります。
注意点3:内トンボと外トンボの違い
- 内トンボ:仕上がり線(裁断位置)を示す
- 外トンボ:塗り足しの端を示す
- 塗り足しがない(背景が仕上がり線で止まっている)
- 文字が仕上がり線ギリギリに配置されている
- トンボがない or トンボの位置がずれている
よくある質問(FAQ)
まとめ:入稿データ作成チェックリスト
- トンボは仕上がり位置を示す目印(断裁の基準線)
- 塗り足しは仕上がり線の外側3mmの余白領域
- 背景色・写真は塗り足し部分まで伸ばす
- 文字・重要な要素は仕上がり線より3mm以上内側に配置
- Illustratorは「トリムマークを作成」でトンボを自動作成
- Photoshopは塗り足し込みサイズでカンバス作成