チケット印刷
チケットテンプレート活用術|無料テンプレートの選び方とカスタマイズ方法
2026年2月6日 2026年2月6日更新
印刷会社で15年以上働いていると、「チケットを作りたいけど、デザインなんてやったことなくて...」というご相談を本当によくいただきます。ぶっちゃけ、ゼロからデザインするのって大変ですよね。そんな時に頼りになるのがチケットテンプレートなんです。今回は、私が現場で見てきた「テンプレートの上手な使い方」と「よくある失敗」を、できるだけ分かりやすくお伝えしていきます。
この記事の内容
そもそもチケットテンプレートって何?
簡単に言うと、プロがあらかじめ作ってくれたチケットの「ひな形」のことです。文字や写真を自分のものに差し替えるだけで、それなりに見栄えのするチケットが出来上がります。
正直なところ、デザインの経験がない方がゼロから作ると、どうしても「素人感」が出てしまいがちです。でもテンプレートを使えば、レイアウトや色のバランスはプロが考えてくれているので、最初からある程度のクオリティが保証されるんですよね。
ただ、テンプレートにも向き不向きがあります。「とにかく早く、そこそこのものが欲しい」という方には最適ですが、「他と被りたくない」「細部までこだわりたい」という方は、少し物足りなく感じるかもしれません。あと、サイズが決まっていることが多いので、特殊なサイズのチケットを作りたい場合は注意が必要です。
現場からひとこと
以前、「Canvaで作ったテンプレート、商用利用して大丈夫ですか?」というご質問をいただきました。結論から言うと、Canvaの場合は無料版でも商用印刷OKです(一部の有料素材を除く)。ただ、他のサービスだと商用NGのものもあるので、ダウンロード前に必ず利用規約を確認してくださいね。
無料テンプレートはどこで手に入る?
「無料 チケット テンプレート」で検索すると山ほど出てきますが、正直、玉石混交です。私がお客様によくおすすめしているのは、以下の4つです。
Canva(キャンバ)- 初めての方に一番おすすめ
ブラウザ上で使える無料のデザインツールで、チケット用のテンプレートが数千種類以上あります。アカウントを作れば無料で使えて、操作も直感的。スマホからでも編集できます。うちのお客様の8割くらいはCanvaを使っていらっしゃいますね。PDF出力もできるので、そのまま印刷入稿に使えます。
Microsoft Officeのテンプレート
WordやPowerPointを持っている方なら、追加費用なしで使えます。「Officeは使い慣れてるけど、Canvaは初めてで...」という方には、こちらの方がとっつきやすいかもしれません。ただ、デザインのバリエーションはCanvaに比べると少なめです。
Adobe Stock / Illustrator - プロ志向の方向け
デザインの仕事をされている方や、Illustratorを使える方向けです。テンプレートの品質は高いですが、基本的には有料(1点3,000円くらいから)。Illustrator形式なので細かいカスタマイズができる反面、ソフトを持っていないと開けません。
印刷会社のテンプレート - 印刷予定なら実はこれが一番確実
後で詳しく説明しますが、印刷会社が提供しているテンプレートは、「塗り足し」や「トンボ」といった印刷に必要な設定が最初から入っています。他のテンプレートだと、これが入っていなくて印刷時にトラブルになることが結構あるんです。印刷まで考えているなら、最初から印刷会社のテンプレートを使うのが一番楽ですよ。
Canvaでチケットを作る方法
Canvaは本当に簡単なので、パソコンが苦手な方でも30分もあれば1枚作れると思います。ざっくりとした流れを説明しますね。
まず、Canvaのサイトにアクセスして、Googleアカウントかメールアドレスで登録します。ログインしたら、検索窓に「チケット」と入力すると、たくさんのテンプレートが出てきます。イベント用、映画チケット風、抽選券っぽいものなど、本当にいろいろあるので、イメージに近いものを選んでください。
テンプレートを選んだら、あとは文字をクリックして自分の内容に書き換えるだけ。日時、場所、イベント名などを入力していきます。色を変えたければ、要素をクリックして色を選ぶだけ。写真を入れ替えたい場合は、自分の画像をアップロードしてドラッグ&ドロップするだけです。
Canvaで印刷用データを作る時の注意点
ダウンロードする時、「PNG」や「JPG」ではなく、必ず「PDF(印刷)」を選んでください。さらに、「トリムマークと塗り足し」にチェックを入れるのを忘れずに。これを忘れると、印刷した時にフチが白くなったり、端が切れたりするトラブルの原因になります。実際、この設定を知らずに入稿されて、刷り直しになったケースを何度も見てきました。
Illustratorでもっとこだわりたい人へ
Adobe Illustratorを使える方は、テンプレートをかなり自由にカスタマイズできます。ロゴの位置を数ミリ単位で調整したり、グラデーションを微調整したり、Canvaではできない細かい作業が可能です。
テンプレートの.aiファイルをIllustratorで開いたら、まずレイヤーパネルで構造を確認してください。たいていのテンプレートは「背景」「装飾」「テキスト」などでレイヤー分けされています。編集したい要素があるレイヤーのロックを外して作業していきます。
入稿前に絶対やってほしいのがフォントのアウトライン化です。これをやらないと、印刷会社のパソコンにそのフォントが入っていない場合、文字化けしたり、別のフォントに置き換わったりします。「書式」メニューから「アウトラインを作成」を選ぶだけなので、必ず実行してください。
入稿前に確認してほしいこと
カラーモードがCMYKになっているか、画像の解像度が350dpi以上あるか、塗り足しが3mm設定されているか、フォントがアウトライン化されているか、画像が埋め込まれているか。この5点は入稿前に必ずチェックしてください。どれか一つでも漏れていると、印刷トラブルの原因になります。
印刷会社のテンプレートが実は一番楽
これは声を大にして言いたいのですが、印刷を予定しているなら、最初から印刷会社のテンプレートを使うのが一番トラブルが少ないです。
なぜかというと、印刷会社のテンプレートには「塗り足し」「トンボ」「正しいサイズ」「CMYKカラー設定」が最初から入っているからです。Canvaや他のサービスで作ったデータだと、これらの設定が不十分で、印刷時に「端が切れた」「色がくすんだ」といったトラブルが起きることがあります。
アイリィデザインのテンプレート
手前味噌で恐縮ですが、うちでは42種類以上のチケットデザインテンプレートをご用意しています。イベント向け、抽選券、クーポン券など用途別に選べるようになっていて、Illustrator形式でダウンロードできます。もちろん塗り足しやトンボは設定済みです。「このテンプレートをベースに、ここをこう変えたい」というご相談にも無料で対応していますので、お気軽にどうぞ。
こんな使い方もできます
「テンプレートをダウンロードしたけど、Illustratorを持っていない」という方も多いです。その場合は、テンプレートの画像をCanvaに取り込んで、上から文字を打つという方法もあります。完璧ではないですが、レイアウトの参考にはなりますよ。
テンプレートを「自分らしく」するコツ
テンプレートをそのまま使うと、どうしても「見たことある感」が出てしまいます。でも、いくつかのポイントを押さえるだけで、ぐっとオリジナリティが出せますよ。
まず試してほしいのが「色を変える」ことです。テンプレートのメインカラーを、お店やイベントのテーマカラーに変えるだけで、印象がガラッと変わります。全部の色を変える必要はなくて、一番目立つ色を1つ変えるだけでも十分です。
次におすすめなのが「フォントを変える」ことです。タイトル部分のフォントを変えると、雰囲気が大きく変わります。カジュアルなイベントならポップな丸ゴシック、フォーマルな催しなら明朝体、といった具合に使い分けてみてください。
余裕があれば、写真やイラストも入れ替えましょう。アーティストの写真、イベントのロゴ、お店のイメージ画像など、自分のオリジナル素材を入れると、他と被りにくくなります。
あと、最近はQRコードを入れる方が増えています。イベントの詳細ページやSNSアカウントに誘導できるので便利ですよ。QRコードは無料で作れるサービスがたくさんあります。
お客様からよくいただくトラブル相談
長年この仕事をしていると、同じようなトラブルのご相談を何度も受けます。事前に知っておけば防げるものばかりなので、よくあるケースをご紹介しますね。
「印刷したら端が白くなった」
これ、本当に多いです。原因は「塗り足し」がないこと。チケットのデザインが端ピッタリで終わっていると、断裁のズレで白い部分が見えてしまいます。仕上がりサイズより3mm外側まで、背景色やデザインを伸ばしておく必要があります。先日も「ネットで見つけたテンプレートで作ったら、全部フチが白くなった」というお客様がいらっしゃいました。塗り足しの概念がないテンプレートだったようです。
「文字が切れてしまった」
端ギリギリに文字を配置していると、断裁時に切れてしまうことがあります。特に日付や会場名など、重要な情報は端から5mm以上内側に配置してください。以前、ライブチケットで「開演時間の最後の一桁が切れてしまった」というトラブルがありました。「19:00」が「19:0」になってしまったんです。刷り直しになり、大変でした。
「画面で見た色と全然違う」
パソコンの画面はRGBという方式で色を表示していますが、印刷はCMYKという別の方式を使います。特に鮮やかな青や緑、蛍光色っぽい色は、印刷するとかなりくすんで見えることがあります。Canvaで作る場合は、ダウンロード時に自動でCMYK変換されるのでまだマシですが、それでも完全に同じにはなりません。これは印刷の仕組み上、どうしても避けられないことなので、ある程度は割り切っていただく必要があります。
「サイズを間違えた」
テンプレートのサイズと、印刷したいサイズが違っていて、拡大・縮小して印刷したら画質がボケボケになった...というケースも結構あります。最初から印刷したいサイズのテンプレートを選ぶか、印刷会社に「このデータをこのサイズで印刷できますか?」と確認するのが確実です。
最後に
長々と書いてしまいましたが、要点をまとめると...
デザイン初心者の方は、まずCanvaから始めてみてください。無料で使えて、テンプレートも豊富です。印刷まで考えているなら、印刷会社のテンプレートを使うのがトラブルが少なくて楽です。テンプレートをそのまま使うのではなく、色やフォントを変えるだけでオリジナリティが出せます。
それでも分からないことがあれば、遠慮なくご相談ください。15年以上この仕事をやっているので、たいていのことにはお答えできると思います。
テンプレートからチケットを作りませんか?
アイリィデザインでは42種類以上のテンプレートをご用意しています。
「デザインが苦手で...」という方も、お気軽にご相談ください。