無線綴じ冊子の厚さ選び
背表紙を作るための条件とは?
無線綴じ冊子を作るとき、「背表紙にタイトルを入れたい」「本棚に並べたときに見分けがつくようにしたい」と考える方は多いです。しかし、背表紙を作るには一定の厚さが必要で、ページ数が少なすぎると文字が入らないこともあります。
この記事では、無線綴じ冊子の厚さと背表紙の関係、背幅の計算方法、用紙の選び方などをまとめました。冊子制作の参考にしてください。
無線綴じ製本の特徴
無線綴じ(むせんとじ)は、本文ページを糊で接着し、表紙でくるむ製本方法です。市販の書籍や雑誌でもよく使われており、しっかりとした厚みと高級感のある仕上がりが特徴です。
無線綴じのメリット
- 背表紙にタイトルを印刷できる:本棚に並べたとき、すぐに内容がわかります
- ページ数が多くても対応可能:100ページ以上の冊子にも適しています
- 耐久性が高い:糊で固定されているため、長期保存に向いています
- 本格的な見た目:書店で販売されている本と同じ製本方式です
無線綴じの注意点
- ノド(綴じ側)が完全に開かないため、見開きデザインには注意が必要です
- ページ数が少なすぎると製本できない場合があります
- 中綴じに比べて単価がやや高めです
無線綴じは、会社案内、カタログ、報告書、同人誌など、ある程度のボリュームがある冊子に向いています。詳しい製本方法の違いは冊子の製本方法ガイドをご覧ください。
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背表紙を作るための最小厚さ
無線綴じ冊子で背表紙に文字を入れるには、ある程度の厚さ(背幅)が必要です。背幅が狭すぎると、文字が読みにくくなったり、そもそも印刷できなかったりします。
背表紙に文字を入れるための目安
| 背幅 |
印刷できる内容 |
| 2mm未満 |
文字の印刷は難しい |
| 2〜3mm |
シンプルなロゴ・線など |
| 3〜5mm |
短いタイトル(縦書き推奨) |
| 5mm以上 |
タイトル+著者名など |
一般的に、背幅3mm以上あれば短いタイトルを縦書きで入れられます。5mm以上になると、タイトルに加えて著者名や巻数なども入れやすくなります。
最小ページ数の目安
無線綴じ製本は、多くの印刷会社で本文16ページ以上から対応しています。ただし、背表紙に文字を入れたい場合は、用紙の厚さによって必要なページ数が変わります。
- コート紙90kgの場合:本文48ページ程度で背幅約3mm
- 上質紙90kgの場合:本文40ページ程度で背幅約3mm
- 厚めの用紙(110〜135kg)を使えば、より少ないページ数でも背幅を確保できます
ページ数と背幅の計算方法
背幅は、本文のページ数と用紙の厚さから計算できます。
背幅の計算式
背幅(mm)= 本文用紙の厚さ(mm)× ページ数 ÷ 2
例えば、コート紙90kg(厚さ約0.08mm)で本文64ページの場合:
0.08mm × 64ページ ÷ 2 = 約2.56mm
用紙別の背幅早見表
| 本文ページ数 |
コート紙90kg |
上質紙90kg |
コート紙110kg |
| 32ページ |
約1.3mm |
約1.8mm |
約1.8mm |
| 48ページ |
約1.9mm |
約2.6mm |
約2.6mm |
| 64ページ |
約2.6mm |
約3.5mm |
約3.5mm |
| 80ページ |
約3.2mm |
約4.4mm |
約4.4mm |
| 100ページ |
約4.0mm |
約5.5mm |
約5.5mm |
※表紙の厚みは別途加算されます。実際の背幅は印刷会社に確認することをおすすめします。
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用紙の厚さ選び(kg表記)
用紙の厚さは「kg(連量)」で表記されることが多いです。数字が大きいほど厚い紙になります。無線綴じ冊子でよく使われる用紙と特徴をご紹介します。
本文用紙の選び方
| 用紙 |
厚さの目安 |
特徴・向いている用途 |
| コート紙70kg |
約0.06mm |
薄手でページ数が多い冊子向き。カタログなど |
| コート紙90kg |
約0.08mm |
標準的な厚さ。パンフレット全般 |
| コート紙110kg |
約0.11mm |
しっかりした厚み。高級感を出したいとき |
| 上質紙90kg |
約0.11mm |
書き込みができる。報告書・テキストなど |
| マットコート90kg |
約0.09mm |
光沢を抑えた落ち着いた印象。写真も文字も見やすい |
背幅を確保するためのコツ
- ページ数が少ない場合は、厚めの用紙(110kg以上)を選ぶ
- 上質紙はコート紙より厚みがあるため、同じページ数でも背幅が広くなる
- 表紙に厚い用紙(180〜220kg程度)を使うと、全体の厚みが増す
中綴じとの使い分け
ページ数が少ない冊子の場合、無線綴じではなく中綴じを検討するのも一つの方法です。それぞれの製本方法には向き・不向きがあります。
| 比較項目 |
無線綴じ |
中綴じ |
| 背表紙 |
あり(文字印刷可能) |
なし |
| 対応ページ数 |
16〜200ページ程度 |
8〜48ページ程度 |
| 開きやすさ |
ノドが見えにくい |
180度フラットに開く |
| コスト |
やや高め |
比較的安い |
| 向いている用途 |
書籍、カタログ、報告書 |
パンフレット、小冊子 |
背表紙が必要ない薄い冊子なら、中綴じのほうがコストを抑えられます。中綴じのページ数については中綴じ冊子のページ数ガイドで詳しく解説しています。
迷ったときの判断基準
- 本棚に並べて管理したい → 無線綴じ
- 見開きで写真やイラストを見せたい → 中綴じ
- ページ数が40ページ未満 → 中綴じを検討
- ページ数が40ページ以上 → 無線綴じが一般的
- コストを抑えたい → 中綴じ
まとめ
無線綴じ冊子で背表紙に文字を入れるには、背幅3mm以上が目安です。背幅はページ数と用紙の厚さで決まり、計算式「用紙厚さ×ページ数÷2」で求められます。
ページ数が少ない場合は厚めの用紙を選ぶことで、背幅を確保しやすくなります。逆に、背表紙が不要で40ページ未満の冊子なら、中綴じのほうが向いている場合もあります。
用途に合わせて製本方法と用紙を選び、理想的な冊子を作りましょう。迷った場合は、お気軽にご相談ください。